古川秋治

2014.06.28 | 古川

地価は上昇。供給は減少。

こんにちは。古川です。

突然ですが、「住宅新報」という新聞があります。

これは、不動産と建設にフォーカスした業界内の新聞。

今週号のトップ記事は

「4月のマンション着工数前年比47%減少!」

「4月のマンション平均価格は前年比5.8%上昇!」

でした。

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着工減の要因は用地の仕入れが難しくなっていることですが、

価格上昇の主要因は人件費の高騰。

震災復興とオリンピック開催のインフラ整備で、しばらくは

慢性的に人手不足が続くようです。

では、戸建て業界はどうかというと、

これは私の感覚ですが、

やはり供給減少、価格高騰の気配です。

まず、建築費が本当に上がっている。

消費税の+3%も大きいですが、

サッシの認定基準が改正され、サッシ代だけでも、1棟50万円~80万円の上昇。

そして、人出不足による人件費の高騰。

ハウスメーカーの知り合い何人かに聞きましたが、

建築費は前年に比べて消費税増税もあわせて10%近くは上がっているようです。

では、土地価格はどうか?

これも、しっかり上がってきています。

戸建分譲業者が用地を仕入れるのは、個人の方から買うのがほとんど。

この個人の方の感覚が「アベノミクスで地価上昇!」

ですから、今までの値段では売っていただけません。

とはいえ、2007年のミニバブルから2008年のリーマン・ショックの痛みを

しっかり記憶している分譲業者は、さすがに高値で買うわけにも行かず、

やはり供給数が減ってきています。

消費者の収入が同じように上がれば問題無いですが、

それは、順番的には一番最後です。

現時点では、土地建物のサイズを小さくして、総額を変えないように

する事が進んでいるように感じます。

景気が良くなることは素晴らしい事なのですが、

弊社のような買主様のサポートをする仲介会社にとって、

「不動産価格上昇」は本当にダメージです。

極端に上昇しないことを祈るしかなさそうですね。