こんにちは、殖産のベストの甲斐田です。
最近、非常に気になっている映画があります。それは、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』!
製作国のアメリカでは、超大ヒットとなった本作。銀河を守る為に、宇宙のならず者達を集めたスーパーヒーローチームが巨悪に戦いを挑む……というヒーロー映画。スパイダーマンやキャプテン・アメリカ、アイアンマンなんかを生み出した米国の出版社『マーベル・コミックス』のコミックを原作とした作品です。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のここが気になる! マイナーなヒーローの集団なのに……大ヒット!!
「日本よ、これが映画だ」という挑発的なキャッチコピーで昨年、日本でも大ヒットをした『アベンジャーズ』と同じくマーベルのヒーローチームを描いた映画ではあるんですが、かたやアベンジャーズがキャプテン・アメリカ、アイアンマン、ハルク、マイティ・ソー……と、それぞれ単独で実写映画も作られているメジャーどころ、人気者達が集まったドリームチームなのに対して、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは、スター・ロード、ガモーラ、グルート、ロケット……と、日本人には全く馴染みのないヒーローが集まった集団。知名度では、アベンジャーズと雲泥の差。しかも、ロケットなんて見た目はただのアライグマです。
プロレスで例えたら、アベンジャーズは蝶野正洋、武藤敬司、天山広吉、小島聡、スコット・ノートン……と人気選手が結集したnWoジャパンで、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーはラッシャー木村、剛竜馬、鶴見五郎、アポロ菅原の国際血盟軍みたいなものです。圧倒的に知名度に差があるのです。
もしくは、『キン肉マン』で例えたら、アベンジャーズはキン肉マン、テリーマン、ロビンマスク、ウォーズマン、ラーメンマン……と主役級が揃い踏みしたキン肉マンチームで、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは 、スーパー・フェニックスチームに完膚なきまでにボコボコにされたビッグボディチームレベルです。次鋒、レオパルドンレベルです。いいとこ、キャノンボーラーがマンモスマンを引き分けに持ち込める(しかも、マンモスマンがキャノンボーラーと引き分けたのは、わざと負けたから)レベルです。悲しくなるほど、実力差があるのです。
そんな『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』。私、イチ映画ファンとして、それから(アンマリ詳しくはないですが)アメコミファンとして非常にこの映画の人気と売上が気になっておりました。果たして、日本でこの作品がヒットするのか? と。本国での大ヒットっぷりに対して、日本では閑古鳥……なんて、ことがあったら物凄く悲しいじゃないかと。
そんな感じでドキドキしながら封切り日を迎えたのですが、ここ日本でもなかなかの好評と上々の客入りとなっている様で、私としては非常にホッとしております。
果たして、この『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』。映画に登場をするヒーロー達に対して、馴染みが全くない日本でも何故ヒットをしているのか? ちょっと私なりに考察してみました!
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ヒットの秘密を考えてみました!
先ずは、映画のプロモーションが良かったのかな? と考えてみました。アメリカでは記録を塗り替える程のヒット……ということで、我が国のエンターテインメント界でも大きな期待をされているのか、テレビCMはバンバン流れていますし、人気タレントの加藤浩次さんを吹き替えに起用する等、公開前から話題性も十分。……しかしながら、有名人が洋画の吹き替えやアニメ映画のアフレコに起用するというのは、映画のプロモーションとしては定番も定番。
では、他に何かヒットの秘密があるのでは……と更に考えた結果、私、とある事に気付いてしまいました!
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の監督と脚本を担当しているのは、ジェームズ・ガンという映画監督なのですが、この方、元々はホラー映画の監督や脚本を手掛けていたちょっとマニアックな気質と人気の持ち主。気色悪い見た目のエイリアンが侵略している様を描いたSFホラー『スリザー』やアメコミのヒーローをパロディにしたブラックコメディ『スーパー!』といった監督作があり、2012年にはPS3とXboxで発売をされた『ロリポップチェーンソー』というビデオゲームの脚本も担当しています。
そんなジェームズ・ガンの名前を自分が知ったきっかけは『ドーン・オブ・ザ・デッド』という映画でした。というのも、ジェームズ・ガン監督は、この映画で脚本を書いていたんです。『ドーン・オブ・ザ・デッド』は、ジョージ・A・ロメロが世に放ったホラー映画の金字塔的名作『ゾンビ』をリメイクした映画作品。『ゾンビ』の社会風刺と人間批判に満ちたシニカルで重苦しい雰囲気に比べると、『ドーン・オブ・ザ・デッド』は、ゾンビは全速力でダッシュするは、物語の終盤で装甲車は登場するは、ゾンビが出産をして赤ちゃんのゾンビが出てくるは……とハチャメチャでエンターテインメント寄りの作風となっています。
……そう! 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の監督であるジェームズ・ガンが脚本を書いた『ドーン・オブ・ザ・デッド』には、赤ちゃんゾンビが出てくるんです! そして、私が注目をしたいのはここなんです!!
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ヒットの裏に、トンデモない法則を発見してしまいました…!
というのが、ハリウッドの超大ヒットシリーズ『ロード・オブ・ザ・リング』。その監督であるピーター・ジャクソンもアメリカに進出する前に母国のニュージーランドで作ったゾンビ映画『ブレインデッド』でも、赤ちゃんゾンビが出てきていたじゃないか! と!!
『ロード・オブ・ザ・リング』の監督がメジャーになる前にホラー映画を撮ってた……という事実をご存知ない方もいらっしゃるかもしれませんが、それはそれは下品で残酷で、でも笑えるという凄いホラー映画を撮っていたんです。その中でも自分が特に名作だと思うのが『ブレインデッド』。多分、自分が観てきたゾンビ映画の中でも、血糊の使用量がダントツのナンバーワンなんじゃないかと思う位、やり過ぎなスプラッター描写満載の一本なんですけど、そこでもゾンビが出産をして赤ちゃんのゾンビが出てくるんです。
つまり、ジェームズ・ガンとピーター・ジャクソン。元々は、ホラー映画を撮っていた映画監督が、その中で赤ちゃんゾンビのゾンビを描いていると。そして、その二人がどちらもハリウッドの超メジャー作の監督を担当して、大ヒットを記録している……ズバリ、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のヒットの秘密もここにあるんじゃないかと私は思うのです!!
名付けて! 『赤ちゃんゾンビが出てくるホラーを撮った映画監督は、ハリウッドで大監督として成功するの法則』!!
……我ながら、完璧な理論過ぎて、今、自分で自分に惚れそうになりました。この完璧過ぎる映画理論(『キン肉マン』でいったら、ネプチューンマンとビッグ・ザ・武道のタッグチーム位に完璧)。ドラッカーの経営理論を軽く凌駕したと言っても決して過言ではないでしょう。この理論を武器に、今、物凄く『水曜日のダウンタウン』に出演をしたいです。
自分が好きなホラー映画の監督が送るハリウッドのメジャー大作ということで何だか応援したくなる『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』。ピーター・ジャクソンもそうですし、ジェームズ・ガンと同じくマーベル映画の『スパイダーマン』でハリウッドの人気監督の仲間入りをしたサム・ライミ監督も昔は『死霊のはらわた』という超名作ホラー映画を撮っていました。映画ファンとしては、こういったカルト映画、ホラー映画を撮っていた監督が、”メジャー”の向こう側に旅立っていく姿を見るのは、ちょっと寂しくもあるのですが非常に嬉しいことでもあります。
そんなわけで、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』には頑張っていただきたい……! 劇場に行ったら、絶対にグッズを買おう(スター・ロードとロケットのフィギュアが欲しい)。
映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』
監督、脚本:ジェームズ・ガン
製作:マーベル・スタジオズ
製作年:2014年
出演:クリス・プラット(スター・ロード)、ゾーイ・サルダナ(ガモーラ)、デビッド・バウティスタ(ドラックス・ザ・デストロイヤー)、ヴィン・ディーゼル(グルート)、ブラッドレイ・クーパー(ロケット)他
弊社の最寄りの映画館『吉祥寺オデヲン』でも絶賛上映中!!