こんにちは、事務の甲斐田です。
会社のBLOGで日々、発信している地域情報とは少しズレたコアな話題かもしれませんが……最近、個人的に非常におもしろく、また弊社がメインで仕事を行っているエリアにも関わるトピックがありましたので、この場をお借りして、その話題を。
大好きな『KAMINOGE』にラフィンのPONさんが!
プロレス、格闘技の選手へのインタビューをメインにした月刊のムック『KAMINOGE』 の大ファンで、毎月、買って隅から隅まで読んでいます。ちなみに、弊社吉祥寺店近くのサンロード商店街にある書店、『ブックス ルーエ』さんは、この『KAMINOGE』の友好店舗でバックナンバーを常設。しかも、オフィシャルで早売りもやってくれているので、自分は毎月、コチラのお店で購入しております。
そんな『KAMINOGE』のVol.37号。プロレスラーや格闘家に混じって、パンクバンド、LAUGHIN’NOSE のベーシストであるPON さんのインタビューが掲載されていました。
とにかく話がおもしろいPONさん。今回のインタビューも名言連発で、大変に心に響いてきたのですが、その中でPONさんが以前組んでいたCOW COW についても触れられていました。
音楽グループの”COW COW”とお笑いコンビの”COWCOW”
COW COWは、PONさんとラフィン脱退後にPONさんが加入したOiパンクバンド、COBRA のヴォーカルだったYOSU-KO (ヨースコー)さんの2人によって結成されたテクノパンクユニット。
<COW COW / オンボロ列車>
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ラフィンのオフィシャルYoutubeアカウントに、当時のCOW COWのPVも何本かアップされていました。
こんな感じで、ピコピコした打ち込みに、YOSU-KOさんとPONさんの歌がのるパンキッシュかつポップなユニットです。ラフィンやCOBRAファンの方が聴くと一瞬「アレッ!?」ってなる音かと思いますが、YOSU-KOさんの歌声はCOBRA時代と同じく力強さを携えていますし、PONさんのオシャレで陽性のキャラクターも音に合っていて、コレはコレでカッコ良いです。
そんなCOW COWですが、”カウカウ”と聞いて、現在では多くの人が頭に思い浮かべるのは、このお二方ではなく、よしもとのお笑いコンビ、多田さんと善しさんの“COWCOW” の方だと思います。
実は、お笑いのCOWCOWは、善しさんがLAUGHIN’NOSEとCOW COWの大ファンで、そこからコンビ名を頂戴したというのは、パンク、お笑いファンには有名な話。ボケの多田さん(伊勢丹のスーツを着ている方)に比べると、ちょっと大人しい印象のある善しさんがラフィン好きっていうのも意外なんですが、巡り合わせとしてとてもおもしろいな、と。
ナイスタイミングでCOW COWの音源が再発されてました!
そんな人気芸人さんのコンビ名にもなったCOW COWの名前を『KAMINOGE』誌上で再見し、インタビューのおもしろさも相まって一気にラフィン熱が再燃。COW COWへの興味も出てきました。
そういえば、昨年、音楽ニュースサイトでCOW COWのCDが再発になるというニュースを目にしたような……と思い出し、調べてみると年末にCOW COWの音源をコンパイルしたCDがリリースされたという報が。これは、グッドタイミング! ということで、すぐにタワーレコードのネットショップで注文。
で、届いた商品がコチラです。『COW COW was innocent.』 !
届いてビックリ。”CD”のベスト盤かと思いきや、ブックレットに3枚のCD(オリジナルアルバムの音源に当時のライヴ音源を追加した3枚組の編集盤)を付けた”書籍”でした。
書籍コードも付いていたので、これは完全に”本”という扱いのようです。ちなみに、限定1,000冊のリリース。タワーレコードの在庫も「残り僅か」みたいな表示になっていたので、もう少し遅かったら新品で買えなかったかも……。購入できて良かったです。
何はともあれ表紙の! PONさんとYOSU-KOさんが! とにかく若い!!
充実の内容です『COW COW was innocent.』
ブックレットは、PONさんとYOSU-KOさんのお二方へのインタビューと歌詞集で構成されています。歌詞のページには、PONさん、YOSU-KOさんのコメントが載っていたり、当時の秘蔵写真が満載だったり、インタビュー内に出てきたキーワードに細やかな注釈が付けられていたり、PONさんがインタビューで色々とぶっちゃけ過ぎだったり、大変に読み応えがある内容です。
ラフィンを脱退したPONさんがCOBRAに加入し、そこからテクノ、ハウスへと音楽性の幅を広げていく過程が、この一冊を読めば丸分かりに。ラフィン、COBRAファンは必見です(なので、限定版なのが、ちょっと勿体ない……できれば、色々な人に本作が広まりますように!)。
凄いのが、この『COW COW was innocent.』。COWCOW(お笑いの方)の善しさんにもコメントを貰いにいっています。特別寄稿という形で掲載されている善しさんの文章によると、当時、大阪のライヴハウスでDJをやっていたPONさんに若手時代の善しさんが直接「COW COWの名前をください!」と訴え、快諾されたそうです。ただ、その時、PONさんはお酒を沢山飲んでいて、顔が真っ赤だったそうです。
もしも、この時、PONさんがノーと言っていたら、COWCOWというコンビ名はこの世に生まれなかったわけで、凄く良い話だなと思います。パンク、お笑いファン的に。
<COWCOW / あたりまえ体操>
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ちなみに、善しさんはラフィンの影響から「リズムやメロディに言葉を乗せる」ということを強く意識してお笑いに取り組んでいるそうです。あの大ヒットギャグ、『あたりまえ体操』 の根底にも、ラフィンから受けた影響が流れていると書かれていました。これまた、良い話。
浜田山に素敵な編集プロダクションさんがありました
そんな素敵な『COW COW was innocent.』という本。発行元のクレジットを見てビックリ。何と、浜田山にある『デコ有限会社』 さんという編集プロダクションが企画、発行している商品でした。
京王井の頭線で、しかも、渋谷寄りじゃなくて杉並、武蔵野寄りに位置する地域に出版社があるなんて珍しいですし、吉祥寺で働いている人間としては何だか親近感。
■書籍・雑誌(デコ有限会社)
更に、この会社さんが手掛けた過去の刊行物をホームページで見てみれば、昔、自分が読んでいた音楽系のムックも出していた会社さんだということも分かり、とってもサプライズ。あ~! 高校生の頃、『バリヤバ』読んでた! 読んでた!! あ~! 『別トータス松本』(ウルフルズのトータス松本さんが雑誌で描いていた漫画をまとめた本)、ウルフルズファンの従姉妹が持ってた! 持ってた!! このプロダクションさんが関わってらっしゃったのか! と、当時の思い出にCOW COWきっかけで邂逅し、巡り合わせっておもしろいものだな、とシミジミ。
そんなデコ有限会社さんによる『COW COW was innocent.』。愛情と情報がタップリと詰まった一冊になっています。コレは、本当に素晴らしい仕事だな、と心から感心。これで、5,300円は物凄くお得感があります。
そんなこんなで、浜田山にある出版社、デコ有限会社さん。ホームページを見てみれば、音楽好きならばきっと気になる本が見つかるかと思います。興味がある方は、是非一度チェックを。そして、COW COWのCDもこれまた興味がある方は一度聴いてみていただければと思います。
それにしてもPONさんは、カッコ良いなぁ……。